Japanese
English
特集 肝癌治療の最新ストラテジー
肝切除療法の実際と治療成績
1)肝灌流・バイパスチューブおよびバイオポンプを用いたHepatic Vascular Exclusion下の拡大肝切除術
Extensive hepatic resection under vascular exclusion using isolation-perfusion-bypass tube or Biopump
島津 元秀
1
,
都築 俊治
1
,
若林 剛
1
,
河地 茂行
1
,
青木 春夫
2
,
杉岡 篤
2
,
江崎 哲史
2
1慶應義塾大学医学部外科
2藤田保健衛生大学外科
キーワード:
肝切除
,
肝灌流
,
バイパス
,
バイオボンプ
,
肝血行完全遮断(HVE)
Keyword:
肝切除
,
肝灌流
,
バイパス
,
バイオボンプ
,
肝血行完全遮断(HVE)
pp.275-280
発行日 1994年3月20日
Published Date 1994/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901494
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
臣大な肝腫瘍あるいは下大静脈,肝静脈近傍の肝腫瘍に対する広範囲肝切除においては,肝血行完全遮断(HVE)が出血の制御に有効である.しかし,HVEが長時間に及ぶと,循環動態の乱れや肝の虚血・再灌流障害が問題となる.著者らは,HVE時の門脈・下大静脈血バイパスおよび肝灌流を同時に,かつ簡便に行うことのできるチューブを開発し,6例の肝切除に応用した.また,下大静脈を狭窄する巨大肝癌2例に対して,バイオポンプを用いて門脈・大腿静脈から右房にバイパスし,HVE下に拡大肝葉切除を施行した.いずれもHVEに起因する偶発症,合併症はなく,安全かつ“ゆとり”のある拡大肝切除が可能であった.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.