Japanese
English
綜説
癌性疼痛の対策
Management of Cancer Pain
水口 公信
1
Tadanobu Mizuguchi
1
1千葉大学医学部麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, School of Medicine, University of Chiba
pp.95-103
発行日 1987年2月20日
Published Date 1987/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413204422
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はじめに
泌尿器癌に対して癌の病巣や所属リンパ節,周囲組織を郭清する手術術式がとられているが,放射線療法,化学療法,温熱療法,免疫療法を併用する方法も行われている。その結果,臓器欠損や機能低下が起こるので,患者の社会復帰に大きな障害をもたらしている。一方,癌の病巣残存,局所再発,遠隔転移のために,患者は長期間に種々の苦痛に悩むことになる。最近,疼痛に対する薬理学・生理学の進歩に伴い,鎮痛方法は大きな進歩をとげ,また末期癌患者に対する全人的立場からのケアの重要性が強調されるようになつた。そこで著者は進行泌尿器癌に対する除痛方法の現況を紹介し,身体的苦痛の除去および精神的援助の面から若干検討したので以下述べる。
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