カラーグラフ シリーズ・新しい内視鏡治療・8
腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術
加納 宣康
1
,
山川 達郎
1
,
春日井 尚
1
1帝京大学医学部附属溝口病院外科
pp.421-426
発行日 1993年4月20日
Published Date 1993/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901138
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はじめに
鼠径ヘルニアの治療には長い歴史があり,すでに多くの手術方法が試みられてきたが,その再発率が決して低くはないこと,および術後の局所の緊張および疼痛など,従来の方法にはいろいろな問題が存在した.メッシュを用いたtension-freerepair法1)の試みもその対策の1つである.一方,きわめて利点の多い胆嚢摘出術に始まった近年の腹腔鏡下外科手術の普及は,鼠径ヘルニア治療の領域にも革命的な変化をもたらしつつある.本稿では,われわれが施行している腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術(以下「本法」と略す)の実際を紹介する.
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