Japanese
English
特集 悪性腫瘍治療の現況—他科では今
肝臓癌—放射線科では今
Interventional radiology for the hepatocellular carcinoma:Present in the department of radiology
永野 徳忠
1
,
打田 日出夫
2
,
吉岡 哲也
1
,
松尾 尚樹
2
,
西峯 潔
2
,
阪口 浩
2
,
本田 伸行
2
,
阪口 昇二
2
,
郭 啓勇
2
,
西村 幸洋
2
,
大石 元
3
1奈良県立奈良病院放射線科
2奈良県立医科大学放射線科
3奈良県立医科大学腫瘍放射線科
pp.1437-1445
発行日 1992年11月20日
Published Date 1992/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901033
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手術不能肝臓癌に対するInterventional radiologyの最近の動向ならびに経カテーテル肝動脈塞栓術(Lp-TAE,特にSegmental Lp-TAE)と抗癌剤動注療法(TAI)の適応と治療成績について概説し,PHoT(percutaneous hot water injection therapy)にも触れた.肝細胞癌に対するLp-TAEは従来のGS-TAEよりも優れ,さらに1〜2区域に限局した症例では,Segmental Lp-TAEはLp-TAEよりも優れた治療成績を示し,非癌部への影響も少なく安全に施行できた.転移性肝癌に対するLp-TAEの適応はホルモン産生腫瘍などの腫瘍血管の豊富な腫瘍に限られ,腫瘍血管の少ない大多数の症例にはリザーバーが患者のQOLの向上に寄与する.PHoTでは,PEITに匹敵する治療成績がみられ,合併症もPEITより軽微で,今後の発展が期待される.
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