Japanese
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特集 悪性腫瘍治療の現況—他科では今
肝臓癌に対するPEI療法
Percutaneous ethanol injection for the treatment of hepatocellular carcinoma
杉浦 信之
1
,
江原 正明
1
,
吉川 正治
1
,
北 和彦
2
,
篠崎 正美
3
,
大藤 正雄
1
Nobuyuki SUGIURA
1
1千葉大学医学部第1内科
2国立横浜東病院内科
3沼津市立病院内科
pp.1429-1435
発行日 1992年11月20日
Published Date 1992/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901032
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経皮的エタノール注入療法(PEI)は侵襲が少なく腫瘍壊死効果が確実で,径3cm以下3病変以内の小肝細胞癌がPEI初回単独療法の対象である.治療後の累積生存率は1年94.2%,3年65.3%,5年37.8%であり,長期生存が期待できる治療法として普及している.問題点は治療後の他部位再発であり,早期に再発病巣を発見し治療することが予後の向上に重要である.
また,PEIは腫瘍径3cm以上の症例にもTAEとの併用で治療効果の向上がみられ,初回治療後の再発病変に対する治療や,門脈腫瘍塞栓例に対する集学的治療の1つとしても有力な手段と考えられる.
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