Japanese
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特集 膵癌への挑戦
B 膵癌の治療法の選択
膵頭部癌
Selection of treatment for cancer of the head of the pancreas
岡 正朗
1
,
西原 謙二
1
,
鈴木 敞
1
Masaaki OKA
1
1山口大学医学部第2外科
pp.1015-1021
発行日 1992年8月20日
Published Date 1992/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900861
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膵頭部癌に対する術式および肝転移再発防止対策について述べた.膵全摘の適応には慎重であって,膵頭十二指腸切除を基本術式として選択し,画像で読影した腫瘍境界部よりも2.3cm尾側を切離線としている.さらに門脈合併切除により,その周囲リンパ節を含むリンパ管,神経組織疎性結合織の徹底郭清を図り,SMAの右過半周は神経叢もろとも郭清し,神経叢内にリンパ節が存在しないことから,残した左側は神経叢を温存して郭清し,照射を追加している.また,術後肝再発が70%以上に認められ,その対策として自己膵癌細胞とリンパ球を混合培養し,interleukin−2によりcytotoxic T-cell(CTL)を誘導,患者に投与するCTL療法の可能性についても言及した.
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