特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧
Ⅷ.膵癌
膵頭部癌に対する全胃温存膵頭十二指腸切除術
天野 穂高
1
,
高田 忠敬
1
Hotaka AMANO
1
1帝京大学医学部外科
pp.267-271
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904666
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はじめに
全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術1,2)(PPPD:pylorus preserving pancreatoduodenecto-my)の導入当初は良性疾患を対象に施行されていたが,次第に十二指腸乳頭部癌や胆管癌などの悪性腫瘍にも応用されるようになってきた.また膵頭部癌にも適応しうる術式であることが明らかとなり3),1999年度症例の膵癌全国登録調査報告では,PDの213例に対し,PPPDは158例に施行されている.PPPDでは胃が温存されていることにより,十分な食事摂取が可能であり,術後のQOL改善に有利である.以下にその適応および要点を,症例を呈示しながら述べた.
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