消化器疾患の総合画像診断
膵頭部癌の術前進展度診断
今泉 俊秀
1
,
原田 信比古
1
,
羽鳥 隆
1
,
福田 晃
1
,
高崎 健
1
Toshihide IMAIZUMI
1
1東京女子医科大学消化器外科
pp.1049-1053
発行日 1999年8月20日
Published Date 1999/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903694
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はじめに
膵癌の切除率は後腹膜神経叢郭清や主要血管合併切除,広範リンパ節郭清などいわゆる拡大手術の導入によって向上したものの,生存率の向上には直結していないのが現状である.膵癌は切除しえても根治度AまたはBすなわち治癒切除が得られなければ,非切除症例とほぼ同等の転帰をたどることが知られている1).したがって,膵癌の外科治療においては術前に画像診断を駆使して進展度診断を正確に行い,手術の適応を決定することが重要である.本稿では浸潤性膵管癌の術前画像診断の進め方について,症例を供覧しつつ述べる.
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