Japanese
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特集 膵癌への挑戦
B 膵癌の治療法の選択
膵体尾部癌
Overview of management of pancreatic cancer:Special reference to carcinoma of the body and tail of the pancreas
轟 健
1
,
仁藤 学
1
,
小池 直人
1
,
深尾 立
1
,
川本 徹
1
Takeshi TODOROKI
1
1筑波大学臨床医学系外科
pp.1023-1039
発行日 1992年8月20日
Published Date 1992/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900862
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診断技術の著しく進歩した今日においても,膵体尾部癌の早期発見はきわめて困難であり,その治療成績も非常に不良である.頭部癌に比べて発生頻度が低く,治療成績も不良な体尾部癌では,治療法別に成績を詳細に検討した報告はない.今回は体尾部癌を含む進行膵癌に対する主な治療法として,外科切除術,放射線治療(体外照射,組織内照射,術中照射)および化学療法などを取り上げ,各々の単独治療ならびに併用治療の成績について内外の主な文献をレビューした.レビューした限りでは,「治療切除術+放射線治療(術中+術後照射)+化学療法」の3者併用治療が,体尾部癌を含む進行膵癌の遠隔成績向上には必要であることを示唆している.化学療法では,5—FU単独投与以上に臨床効果の高い多剤併用レジメは未だ開発されていないようである.
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