特集 術前・術後管理 '91
C.特殊病態患者の術前準備
閉塞性黄疸患者の術前準備
伊藤 賢司
1
,
山崎 匡
1
1仙台市医療センター外科
pp.70-71
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900563
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■問題点の解説■
閉塞性黄疸は種々の原因・機序によって胆道が閉塞されることによって生ずる.胆汁のうっ滞により,肝ミトコンドリア呼吸能の低下,ライソゾーム膜の脆弱化などのさまざまな肝細胞障害,出血傾向,耐糖能の低下を惹き起こすのに加え,肝不全・腎不全・DICなどの重大な合併症の危険を伴っている1).
このような病態を改善するには,入院後すみやかに胆汁うっ滞を解除するとともに,全身状態の改善につとめ,効率良く検査をすすめて,悪性疾患の場合は時期を失することなく手術にもっていくことが肝要である.
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