Japanese
English
特集 肺癌の診断と治療 '90
CTおよびMRIによる肺癌進展度診断
Staging of primary lung carcinomas using CT and MRI
鈴木 正行
1
,
高島 力
1
,
上村 良一
1
,
角谷 真澄
1
,
小林 健
1
,
渡辺 洋宇
2
Masayuki SUZUKI
1
1金沢大学医学部放射線科
2金沢大学第1外科
pp.25-29
発行日 1990年1月20日
Published Date 1990/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900003
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CTでは胸壁・縦隔と腫瘍との間の脂肪層が不明瞭な時,浸潤の評価が困難である.胸壁腫瘤形成,肋骨破壊や血管不整狭窄は浸潤陽性を示唆する.MRIは肺尖部肺癌で冠状・矢状断が得られ浸潤の評価が容易であり,心大血管と腫瘍との位置関係の把握も容易である.肺門リンパ節の描出はMRIが優れているが,偽陰性の多くは小転移で,MRIで描出可能としても転移との確診は難しい.縦隔リンパ節ではCTがより有効である.大動脈肺動脈窓や気管分岐部リンパ節の評価にはMRIが有用であるが,大きさを基準とする限りCT以上の質的な情報は得られないといえる.肺内転移をCTで疑っても結核腫や過誤腫などの良性病変との鑑別は難しいことがある.
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