Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術後に恥骨骨髄炎をきたした1例
A case of pubic osteomyelitis after transabdominal preperitoneal inguinal hernia repair
浅田 崇洋
1
,
初川 嘉経
1
,
山本 泰康
1
,
高見 一徳
1
,
富永 奈沙
1
,
岩田 尚宏
1
Takahiro ASADA
1
1地方独立行政法人岐阜県立多治見病院消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術
,
TAPP法
,
メッシュ感染
,
恥骨骨髄炎
Keyword:
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術
,
TAPP法
,
メッシュ感染
,
恥骨骨髄炎
pp.218-221
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214447
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要旨
症例は70歳台の女性で,右鼠径部膨隆を主訴に受診された.右鼠径ヘルニアの診断で腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(transabdominal preperitoneal inguinal hernia repair)を施行した.術後40日に右鼠径部痛を主訴に再受診され,精査で恥骨骨髄炎と診断された.抗菌薬投与による保存的治療での改善に乏しく,開放ドレナージおよび骨掻把術を施行した.術後抗菌薬投与を継続し,症状は軽快した.恥骨骨髄炎は恥骨結合部の細菌感染により引き起こされる病態だが,鼠経ヘルニア手術後の発症報告は少ない.鼠経ヘルニア手術後に遷延する恥骨部痛を訴える場合には本疾患も鑑別に挙げる必要があると考えた.
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