Japanese
English
臨床報告
急激な転帰をたどった多量の腹腔内遊離気腫を伴う気腫性胆囊炎および胆管炎の1剖検例
Emphysematous cholecystitis/cholangitis presenting with massive intraperitoneal free air: an autopsy case report
八木 悠裕
1
,
木ノ下 修
1,3
,
太田 崇之
2
,
高山 峻
2
Osamu KINOSHITA
1,3
1舞鶴医療センター外科
2舞鶴医療センター消化器内科
3医誠会病院消化器外科
キーワード:
気腫性胆囊炎
,
気腫性胆管炎
,
腹腔内遊離気腫
Keyword:
気腫性胆囊炎
,
気腫性胆管炎
,
腹腔内遊離気腫
pp.1127-1131
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213839
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要旨
症例は80歳,男性.既往歴は不詳.3日前から腹痛が出現し,下腹部痛増強を主訴に救急搬送された.腹部は膨満かつ臍中心の圧痛が著明で,反跳痛は腹部全体に及んだ.腹部CTでは肝周囲を中心に多量の腹腔内遊離気腫が存在し,胆囊壁内からVater乳頭近傍の総胆管壁内に連続的に気腫性変化を認めた.画像上は結腸穿孔の除外が困難なため手術の方針となったが,消化管および胆管に穿孔所見を認めず,胆囊摘出と胆管ドレナージチューブを置いて手術を終了した.術後の集中管理でも病勢制御は困難で,術後2日目に死亡を確認した.今回,われわれは急激な転帰をたどった多量の腹腔内遊離気腫像を呈した気腫性胆囊炎/胆管炎の1剖検例を経験したため,報告する.
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