Japanese
English
臨床報告
胆囊亜全摘術後遺残結石による膿瘍形成に対し瘻孔鏡を用いて治療した1例
A case of abscess caused by a residual gallbladder stone after subtotal cholecystectomy treated by fistuloscopy
日比野 貴文
1
,
山口 直哉
1
,
米山 文彦
1
,
木村 桂子
1
,
加藤 祐一郎
1
,
河野 弘
1
Takafumi HIBINO
1
1名古屋掖済会病院外科
キーワード:
遺残膿瘍
,
瘻孔鏡
,
胆道鏡
Keyword:
遺残膿瘍
,
瘻孔鏡
,
胆道鏡
pp.241-244
発行日 2022年2月20日
Published Date 2022/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213634
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要旨
症例は57歳,女性.Grade Ⅰの急性胆囊炎に対して開腹(腹腔鏡から移行)胆囊亜全摘術を施行した.摘出標本は壊疽性胆囊炎の所見であった.経過良好で退院したが,発熱と心窩部痛を主訴に来院し,遺残結石と遺残胆囊炎および腹腔内膿瘍を認めた.再手術は副損傷のリスクが高いと判断し,経皮経肝膿瘍ドレナージを選択した.瘻孔を拡張したのちに瘻孔鏡を併用して結石を摘出し,ドレーン抜去とした.3年経過するが,再発は認めていない.今回,遺残結石による遺残胆囊炎・腹腔内膿瘍に対して用いた瘻孔鏡による治療法は,手術や経乳頭的アプローチが困難な場合には有用な治療法の1つであると考えられた.
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