Japanese
English
症例
術前診断しえた回腸穿通を伴う虫垂粘液癌の1例
A case of mucinous adenocarcinoma of the appendix penetrating the ileum
桒原 聖実
1
,
向井 俊貴
1
,
米山 文彦
1
,
加藤 祐一郎
1
,
山口 直哉
1
,
河野 弘
1
K. Kuwahara
1
,
T. Mukai
1
,
F. Yoneyama
1
,
Y. Kato
1
,
N. Yamaguchi
1
,
H. Kono
1
1名古屋掖済会病院外科
キーワード:
虫垂粘液癌
,
虫垂粘液囊胞腺癌
,
回腸穿通
Keyword:
虫垂粘液癌
,
虫垂粘液囊胞腺癌
,
回腸穿通
pp.1364-1368
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_1364
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はじめに 虫垂癌は比較的まれな疾患であり,全大腸癌の中で0.4~0.6%とされ,粘液癌はその中の40%を占める1).虫垂炎の診断のもと手術が施行され,病理学的に診断されることが多く,術前診断されることは少ない.また粘液が腹腔内に漏出すると予後不良な腹膜偽粘液腫を続発することがあり,術中は愛護的な操作が必要である.今回われわれは,右卵巣浸潤および回腸穿通を伴う虫垂粘液癌を術前診断し,浸潤臓器の合併切除および回盲部のD3郭清を行うことで,粘液を漏出することなく根治切除を施行しえた1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018