Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下胃切除術後難治性乳糜腹水に腹腔鏡下リンパ漏閉鎖術を施行した1例
A case of laparoscopic repair for chylous ascites following laparoscopic gastrectomy for gastric cancer
古田 隆一郎
1
,
石橋 雄次
1
,
吉村 俊太郎
1
,
畑尾 史彦
1
,
森田 泰弘
1
,
今村 和広
1
Ryuichiro FURUTA
1
1東京都立多摩総合医療センター外科
キーワード:
乳糜腹水
,
胃切除
,
腹腔鏡手術
Keyword:
乳糜腹水
,
胃切除
,
腹腔鏡手術
pp.254-258
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213279
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要旨
症例は76歳,女性.胃癌の診断で腹腔鏡下幽門側切除術,D1+リンパ節郭清を施行した.術後第4病日に乳糜腹水を発症し,絶食,高カロリー輸液による治療を開始した.その後も改善せず,脂質制限食,オクトレオチド,血液凝固第XIII因子の投与を行ったがいずれも無効であり,腹腔鏡下リンパ漏閉鎖術を施行した.術中に経鼻胃管より経管栄養剤を投与するとNo. 9リンパ節郭清断端からリンパ液の漏出を認めたため,腹腔鏡による拡大視効果を利用し漏出点を正確に同定,同部位を確実に結紮し閉鎖し得た.術後食事開始後も乳糜腹水の再発を認めず,再手術後第21病日に退院となった.
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