増刊号 早わかり縫合・吻合のすべて
4章 術式別の縫合・吻合法
小腸
一時的回腸ループストーマの造設時と閉鎖時の縫合と皮膚縫合
岡本 耕一
1
,
神藤 英二
1
,
梶原 由規
1
,
上野 秀樹
1
Koichi OKAMOTO
1
1防衛医科大学校外科学講座
キーワード:
回腸双孔式人工肛門
,
covering stoma
,
ストーマ造設・閉鎖手技
Keyword:
回腸双孔式人工肛門
,
covering stoma
,
ストーマ造設・閉鎖手技
pp.183-187
発行日 2020年10月22日
Published Date 2020/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213140
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低位前方切除時に造設される一時的回腸人工肛門は,縫合不全発生時の重篤化を防ぐことを目的とした手法である.大腸癌研究会主導のプロジェクト研究である「低位前方切除術における一時的人工肛門造設に関する多施設共同前向き観察研究」においても,一時的な人工肛門造設は縫合不全発生による全身的な悪影響を緩和し,緊急手術の頻度を有意に減らすことが示されている1).一方,人工肛門閉鎖術は手術侵襲が比較的軽度であるが,術後合併症の発生率は比較的高い.
本稿では,一時的回腸ループ式人工肛門の造設法,人工肛門閉鎖術の吻合法,術後感染性合併症の低減と整容性の向上を図る皮膚縫合,ストーマ閉鎖前の留意点などについて解説する.
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