増刊号 早わかり縫合・吻合のすべて
4章 術式別の縫合・吻合法
胃
【胃全摘術/噴門側胃切除術】食道-空腸吻合—腹腔鏡下:サーキュラーステープラー
河口 賀彦
1
,
赤池 英憲
1
,
樋口 雄大
1
,
庄田 勝俊
1
,
古屋 信二
1
,
細村 直弘
1
,
雨宮 秀武
1
,
川井田 博充
1
,
須藤 誠
1
,
河野 寛
1
,
市川 大輔
1
Yoshihiko KAWAGUCHI
1
1山梨大学医学部第一外科
キーワード:
サーキュラーステープラー
,
胃全摘
,
噴門側胃切除
Keyword:
サーキュラーステープラー
,
胃全摘
,
噴門側胃切除
pp.137-141
発行日 2020年10月22日
Published Date 2020/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213130
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デバイスの選択とその理由
われわれの施設では,腹腔鏡手術における食道-空腸吻合をサーキュラーステープラーで行うことを基本としており,アンビルを経腹ルートで手縫いによる巾着吻合で食道断端に挿入している.この方法は開腹手術とほぼ同様な手技であり,特殊な器械も必要としない.サーキュラーステープラーを用いた吻合には,経口ルートでアンビルを挿入する方法1)と,経腹ルートで挿入する方法2)が報告されている.経口ルートではアンビルを食道の生理的狭窄部を経て食道下端まで通過させるため,あらかじめ安全に挿入可能な径のアンビルを選択する必要があるが,経腹ルートでは吻合部の食道径に合ったアンビルを選択し吻合可能である.手縫いによる巾着吻合は,かがり縫いによる方法も報告されているが3),われわれは波縫いによる縫合を行っている.本稿では,腹腔鏡下胃全摘術における手縫いによるサーキュラーステープラーを用いた吻合について,注意すべき点なども踏まえ概説する.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2025年10月末まで)。
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