Japanese
English
臨床報告
鼠径部に発生したmesothelial cystの1例
A case of a mesothelial cyst in the inguinal region
米盛 圭一
1
,
日高 敬文
1
,
吉留 伸郎
1
,
原口 優清
1
,
夏越 祥次
2
Keiichi YONEMORI
1
1県民健康プラザ鹿屋医療センター外科
2鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器・乳腺甲状腺外科学
キーワード:
mesothelial cyst
,
中皮囊胞
,
鼠径部
Keyword:
mesothelial cyst
,
中皮囊胞
,
鼠径部
pp.1246-1251
発行日 2020年10月20日
Published Date 2020/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213092
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は27歳,女性.左鼠径部腫瘤を自覚し,当科を受診した.腹部CTと腹部超音波検査にて左鼠径管内から腹腔側に囊胞性の腫瘤性病変を認め,Nuck管水腫の術前診断で手術方針とした.手術は前方アプローチで行い,内鼠径輪から脱出する水腫と,内鼠径輪に近い腹膜の腹腔側に付着する水腫を確認し,それぞれ切除した.病理組織学的検査では,内鼠径輪から脱出していた水腫に単層立方上皮細胞の裏打ちを認め,中皮細胞と考えられた.免疫染色ではカルレチニン陽性で,mesothelial cystと診断された.鼠径部のmesothelial cystは稀であり,文献的考察を加えて報告する.
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.