ひとやすみ・176
外科医の働き方改革
中川 国利
1
1宮城県赤十字血液センター
pp.639
発行日 2019年5月20日
Published Date 2019/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212482
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- 文献概要
長時間労働による過労死が社会問題となり,働き方改革が大きな話題となっている.しかしながら医師不足もあり,医師の働き方改革は棚上げの状態である.特に外科医の勤務では長時間にわたる時間外勤務や拘束が日常茶飯であり,労働環境は医師の中でも過酷である.
外科医の労働環境が劣悪な理由は,受け持ち患者の急変,また救急患者への対応が常に求められことが挙げられる.さらに日本の慣例である,受け持ち患者の全責任を主治医が担う主治医制が挙げられる.すなわち重篤な患者を受け持つと,緊張状態が昼夜を問わず限りなく続くことになる.打開策としては複数の医師によるグループ診療が望ましく,看護師のような三交代制が理想である.
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