Japanese
English
臨床報告
帝王切開後に腹腔鏡下胆囊摘出術を施行しえた胆囊捻転症の1例
A case of torsion of the gallbladder for which a laparoscopic cholecystectomy was performed after a cesarean operation
石井 政嗣
1
,
門多 由恵
1
,
平野 佑樹
1
,
柏木 浩暢
1
,
西岡 道人
1
,
壁島 康郎
1
Masatsugu ISHII
1
1伊勢原協同病院外科
キーワード:
胆囊捻転症
,
妊婦
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
帝王切開
,
遊離胆囊
Keyword:
胆囊捻転症
,
妊婦
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
帝王切開
,
遊離胆囊
pp.1284-1286
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212204
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要旨
症例は34歳,女性.妊娠36週に心窩部痛を自覚し,当院救急外来を受診した.腹部超音波検査,腹部単純CT検査を施行し,壁肥厚と周囲脂肪織濃度上昇を伴う胆囊腫大を認めたが,胆石は認めなかった.胎児の安全性を考慮し,同日下腹部正中切開で緊急帝王切開術を施行し,術中に創部から観察したところ,壊疽性に緊満した胆囊を認めた.その創部を利用し,気腹を行い,腹腔鏡下胆囊摘出術も施行した.術中所見では捻転は解除されていたが,術前の画像所見と術中所見から胆囊捻転症と診断した.術後経過は良好であり,術後8日目に退院した.本邦では妊娠中に胆囊捻転症を合併した報告はなく,出産直後に腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した1例を報告する.
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