Japanese
English
臨床報告
索状物による絞扼で生じた急性胆囊炎の1例
A case of acute cholecystitis due to strangulation
佐藤 礼子
1
,
北村 祥貴
1
,
山本 大輔
1
,
稲木 紀幸
1
,
黒川 勝
1
,
伴登 宏行
1
Reiko SATO
1
1石川県立中央病院消化器外科
キーワード:
絞扼性胆囊炎
,
胆囊捻転症
,
急性腹症
Keyword:
絞扼性胆囊炎
,
胆囊捻転症
,
急性腹症
pp.1280-1283
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212203
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要旨
患者は80歳代,女性.排便後の突然の右上下腹部痛を主訴に救急外来を受診した.腹部は平坦,軟で,血液検査でCRPとALPの軽度上昇を認めた.腹部CTでは胆囊に高度の浮腫があり,胆囊粘膜は造影されたが胆囊筋層と漿膜には造影効果を認めなかった.胆囊捻転症と診断し,緊急手術を施行した.腹腔内を観察すると,胆囊頸部から体部は胆囊床に固定されていたが,底部は肝に付着していなかった.胆囊は胆囊漿膜から肝表面へつながる索状物で絞扼されており,暗赤色を呈し浮腫状であった.索状物を切離すると絞扼は解除された.型通り腹腔鏡下胆囊摘出術を施行した.絞扼による胆囊炎は稀な疾患であり,文献的考察を含めて報告する.
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