Japanese
English
臨床報告
経皮経肝門脈塞栓術に合併した肝動脈門脈短絡の1例
A case of an arterio-portal shunt after percutaneous transhepatic portal embolization
丸銭 祥吾
1
,
中沼 伸一
1
,
林 泰寛
1
,
大畠 慶直
1
,
高村 博之
1
,
太田 哲生
1
Shogo MARUZEN
1
1金沢大学消化器・腫瘍・再生外科
キーワード:
経皮経肝門脈塞栓術
,
合併症
,
動脈門脈短絡
Keyword:
経皮経肝門脈塞栓術
,
合併症
,
動脈門脈短絡
pp.887-891
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212106
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要旨
患者は60歳代,男性.肝門部胆管癌(Bismuth-Corlette分類TYPE Ⅳ)に対し,術前に門脈P5を穿刺し門脈右枝に経皮経肝門脈塞栓術を施行したが,のちの造影CTで門脈右枝へ血流残存を認めた.既存の塞栓状態を破壊しないために門脈P3穿刺による追加塞栓を行った.その際に肝動脈A3遠位と門脈P3に動脈門脈短絡形成を合併したが,残肝予備能の改善を認め,拡大右葉切除,胆道・門脈再建術を施行した.術後7か月目,門脈圧亢進症による軽度の脾腫,汎血球減少,残肝機能低下を認め,動脈門脈短絡の残存が原因と考えられた.経肝動脈的に塞栓術を施行した.その後,門脈圧亢進症の改善を認め,初回手術から4年8か月現在,無再発生存中である.
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