Japanese
English
臨床報告
直腸癌に対する化学療法施行中に発症した感染性大動脈瘤の1例
A case of an infected aortic aneurysm caused by chemotherapy for metastatic rectal cancer
白川 賢司
1
,
布袋 裕士
1
,
坂部 龍太郎
1
,
桒田 亜希
1
,
田原 浩
1
,
前田 佳之
1
Kenji SHIRAKAWA
1
1呉共済病院外科
キーワード:
直腸癌
,
化学療法
,
感染性大動脈瘤
,
ステントグラフト
Keyword:
直腸癌
,
化学療法
,
感染性大動脈瘤
,
ステントグラフト
pp.892-897
発行日 2018年7月20日
Published Date 2018/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212108
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要旨
症例は67歳,男性.多発肺転移,大動脈周囲リンパ節転移を伴う直腸癌に対してmFOLFOX6+パニツムマブ療法を施行していた.化学療法施行中に原発巣の穿通による肛門周囲膿瘍を合併したため,腹会陰式直腸切断術を施行した.術後70日目から化学療法を再開したが,10日後に発熱と腰痛が出現し当院を受診した.造影CT検査で大動脈周囲に膿瘍形成を認めた.抗菌薬治療を開始したが,入院後9日目の造影CT検査で感染性大動脈瘤の切迫破裂と診断し,ステントグラフト内挿術を施行した.化学療法によるリンパ節の腫瘍細胞壊死,膿瘍形成からの感染性大動脈瘤と考えられた.
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