増刊号 手術ステップごとに理解する—標準術式アトラス
4 大腸・肛門
直腸癌—腹会陰式直腸切断術
建 智博
1
,
岡崎 直人
1
,
平松 康輔
1
,
富沢 賢治
1
,
花岡 裕
1
,
戸田 重夫
1
,
森山 仁
1
,
的場 周一郎
1
,
黒柳 洋弥
1
Tomohiro TATE
1
1虎の門病院消化器外科
pp.123-128
発行日 2017年10月22日
Published Date 2017/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211799
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Step1
上方郭清・直腸周囲の剝離(図1)
内側アプローチにより尿管を確保し,下腸間膜動脈(IMA)を根部で切離する.次にtotal mesorectal excision(TME)の剝離層に沿って,図1bで示すa層b層1,2)をうまく利用し,骨盤底まで到達する.b層で剝離を進めることで,circumferential resection margin(CRM)を増すことができる.また,直腸後方のb層剝離を先行することで,術野が立体的となり,直腸側方の剝離が行いやすくなる.
①会陰操作は前壁の腫瘍であればJack-knife位とすることもあるが,それ以外では砕石位のままで行う.
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