増刊号 消化器・一般外科手術のPearls&Tips—ワンランク上の手術を達成する技と知恵
⑥直腸
腹腔鏡下ISR
福井 雄大
1
,
黒柳 洋弥
1
,
的場 周一郎
1
,
森山 仁
1
,
戸田 重夫
1
,
花岡 裕
1
,
富沢 賢治
1
,
建 智博
1
Yudai FUKUI
1
1虎の門病院消化器外科
pp.139-145
発行日 2015年10月22日
Published Date 2015/10/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210945
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従来,肛門に近い下部直腸癌に対してはその進行度にかかわらず,腹会陰式直腸切断術(APR)が行われてきたが,1994年にSchiesselら1)により内括約筋を切除し結腸肛門吻合をするISR(intersphincteric resection)が報告され,肛門に近い癌に対してsurgical marginの確保が可能となり,肛門温存の適応が広がった.
直腸癌に対する腹腔鏡下手術は大腸癌治療ガイドライン2)において標準治療としての位置づけではないものの,開腹手術と比較し狭い骨盤内でも良好な視野を確保でき,また拡大視効果により正しい剝離層での手術が可能になるため,当院では積極的に腹腔鏡下手術を行っている.
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