Japanese
English
臨床報告
虫垂の癒着により絞扼性イレウスを発症した開腹歴のない2症例
Two cases of strangulated obstruction by adhesion of the appendix with no history of laparotomy
神徳 穂乃香
1
,
松崎 裕幸
1
,
高尾 幹也
1
,
松浦 壮平
1
,
川崎 普司
1
,
吉見 富洋
1
Honoka KOTOKU
1
1茨城県立中央病院外科
キーワード:
虫垂
,
絞扼性イレウス
,
開腹歴
Keyword:
虫垂
,
絞扼性イレウス
,
開腹歴
pp.1133-1138
発行日 2017年9月20日
Published Date 2017/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211742
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要旨
【症例1】患者は82歳,女性.開腹歴なし.下腹部痛,嘔吐を主訴に来院した.身体所見,腹部超音波検査・単純X線で異常なく,便秘症と診断され帰宅した.同日夜,症状改善せず再度救急受診し,CTで腹水貯留,骨盤内小腸間膜の捻転像,周囲脂肪織濃度上昇を認め,絞扼性イレウスと診断され緊急手術となった.【症例2】患者は66歳,女性.既往歴なし.腹痛を主訴に近医を受診し,CTで腹水貯留,虫垂壁肥厚,closed loopを認め,絞扼性イレウスの疑いで当院に救急搬送され,緊急手術となった.両症例とも開腹歴を有さず,虫垂の癒着による絞扼性イレウスという術後診断であった.文献的考察を加え報告する.
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