Japanese
English
臨床研究
開腹歴のない絞扼性イレウスの検討
Clinical evaluation of strangulation ileus without past laparotomy
北薗 巌
1
,
石部 良平
1
,
槐島 健太郎
1
,
三木 徹生
2
Iwao KITAZONO
1
1川内市医師会立市民病院外科
2川内市医師会立市民病院放射線科
キーワード:
絞扼性イレウス
,
索状物
,
開腹歴
Keyword:
絞扼性イレウス
,
索状物
,
開腹歴
pp.417-419
発行日 2010年3月20日
Published Date 2010/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103008
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要旨:今回,川内市医師会立市民病院(以下,当院)で経験した開腹歴のない絞扼性イレウスを対象として,その臨床的特徴を解析し,開腹歴のある絞扼性イレウスとの比較検討を行った.2005年1月から2009年4月までの4年4か月の間に,絞扼性イレウスの診断で当院に入院となった22例中,開腹歴のない症例(A群)は8例(36.3%)であった.その原因としては,大網組織からなる索状物形成が7例で,小腸型Chilaiditi症候群が1例であった.また,開腹歴のある群(B群:14例)との比較検討では,A群において絞扼された腸管の長さが有意に長かった(p=0.04).今回の検討で,A群における絞扼の原因として大網組織からなる索状物によるものが多く,B群と比べて絞扼腸管の長さが有意に長かったことから,開腹歴のない症例に関しては迅速な診断と早期の手術が要求されることが示唆された.
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