Japanese
English
臨床報告
S状結腸人工肛門を伴う巨大正中腹壁瘢痕ヘルニアに対して片側components separation法と腹直筋前鞘切開法を組み合わせて修復した1例
A case of giant incisional hernia with sigmoid colostomy repaired by the modified components separation method
梶原 大輝
1
,
土井 孝志
1
,
佐藤 好宏
1
,
神賀 貴大
1
,
竹村 真一
1
Taiki KAJIWARA
1
1白河厚生総合病院外科
キーワード:
components separation法
,
腹壁瘢痕ヘルニア
,
人工肛門
Keyword:
components separation法
,
腹壁瘢痕ヘルニア
,
人工肛門
pp.223-227
発行日 2017年2月20日
Published Date 2017/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211524
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要旨
S状結腸人工肛門を伴う腹壁瘢痕ヘルニアに対し,components separation(CS)法を用い腹壁再建を行った症例を経験したので報告する.症例は75歳,男性.2002年に直腸癌に対し直腸切断術,2008年に腹壁瘢痕ヘルニアに対しメッシュによる修復術を行った.2014年12月,腹痛を主訴に来院した.メッシュ感染が原因であったが,ヘルニア門の最大横径が約15 cmで,かつ人工肛門造設状態のため,当初は保存的に治療した.しかし,治療抵抗性であったため,メッシュ除去と腹壁再建術を行うこととした.S状結腸人工肛門のため,患者右側はCS法,左側は腹直筋前鞘減張切開法を行い,緊張なく閉鎖した.人工肛門造設状態でも工夫次第でCS法が適用できるため,感染リスクの高い症例では考慮すべき術式である.
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