Japanese
English
臨床報告
体外循環Standbyで手術した胸腹部杙創の1例
A case of thoracoabdominal impalement injury with cardiopulmonary bypass standby
江田 匡仁
1
,
高須 惟人
2
,
齋藤 雄史
2
Tadahito EDA
1
1トヨタ記念病院心臓外科
2トヨタ記念病院外科
キーワード:
胸腹部杙創
,
clamshell incision
Keyword:
胸腹部杙創
,
clamshell incision
pp.1564-1567
発行日 2016年12月20日
Published Date 2016/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211464
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要旨
症例は57歳,男性.住宅建築の作業中に足場より転落し,鉄筋が左胸部から右腹部に穿通した.鉄筋を切断し救急車にて搬送された.エコーでは心囊水,胸水は認めず,心囊内に鉄筋を認めたものの,心筋との関係は評価できなかった.人工心肺を準備しつつ,手術室に搬送し,clamshell incisionで術野を展開した.鉄筋は左肋間から下行大動脈前面を通り,心囊内に刺入,心臓下面,下大静脈前面を通り,心囊外へ出て,横隔膜および肝臓を損傷していた.抜去し,洗浄後に大網充塡を行った.第22病日に退院となった.良好な術視野と一期的大網充塡を施行し,良好な結果を得たため報告した.
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