特集 術後障害のリアル—外来フォローの実力が臓器損失を補う
扉
pp.259
発行日 2016年3月20日
Published Date 2016/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211099
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癌に限らず臓器損失を伴う手術においては,それに起因する術後障害が少なからず発生する.術後QOL低下の原因となり,たとえば検診で発見された早期胃癌など,術前特に症状がなかった症例では大きな問題である.しかしながら,手術を施行する外科医(特に若手)は,術式そのものや術後早期合併症には大いなる関心を払うが,ともすると退院後外来フォローアップ中における術後障害は軽視しがちな傾向が危惧される.患者にとっては大きな問題であり,術後フォローアップを担当する外科医は,これら術後障害にも真摯に取り組む必要がある.また,術前よりそれらをきちんと把握しておくことは,患者の術後への不安を軽減することにも役立つものと思う.
本特集では,術後障害がQOLへどのような影響を及ぼすか,どのように判定すべきかなどが示されている.若手外科医諸君はぜひそれらを日常診療で活用していただきたい.
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