特集 十二指腸乳頭部病変に対する新たな治療戦略—新規約・新ガイドラインに基づいて
扉
pp.5
発行日 2016年1月20日
Published Date 2016/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211039
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内視鏡的診断・治療の進歩により,十二指腸乳頭部腫瘍に対するEndoscopic Papillectomy, Ampullectomyが,消化器内科医を中心に近年さかんに施行されている.その安全性・有用性は徐々に向上してきているものの,腫瘍径の大きなもの,また特に乳頭部癌についてはその適応に限界があるのは明らかである.胆道癌診療ガイドラインの第2版も2014年末に出版され,乳頭部癌への内視鏡的乳頭切除と膵頭十二指腸切除の適応について,第1版から若干の修正がされた.胆道癌取扱い規約も2013年11月に第6版へと改訂されたが,UICCに準拠するなかで,その今後の問題点について本邦独自のsubtype分類を取り入れる形で修正されている.このようななか,乳頭部腫瘍に対する外科的な切除適応や治療法の選択についても新たなエビデンスが集積されてきつつある.
本特集では,現状における十二指腸乳頭部腫瘍に対する診断の意義と限界,および治療選択の考え方について,最新データをもとに述べていただき,up-to-dateの診断・治療の現況,および今後の展望を示した.
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