Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡補助下手術で確定診断し根治術を施行しえたSpigelian herniaの1例
Successful surgical treatment of Spigelian hernia with a laparoscopic-assisted operation
前田 慎太郎
1,3
,
吉富 秀幸
1,3
,
萩原 秀彦
1
,
萩原 大士
2
,
宮崎 勝
3
Shintaro MAEDA
1,3
1はぎわら病院外科
2はぎわら病院麻酔科
3千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
キーワード:
腹壁ヘルニア
,
Spigelian hernia
Keyword:
腹壁ヘルニア
,
Spigelian hernia
pp.909-913
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210824
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要旨
症例は68歳,女性.右下腹部の膨隆を主訴に外来を受診した.理学所見,画像検査より腹壁ヘルニア(Spigelian hernia)の診断となったが,突出部位より鼠径ヘルニアとの鑑別が必要であった.手術は腹腔鏡によるヘルニア門の同定をまず行い,Spigelian herniaであることを確認ののちに,開腹下でメッシュを用いた根治術を行った.腹壁ヘルニアでは,小児での先天性の脆弱性による発生例や腹部手術後の腹壁瘢痕ヘルニアは日常遭遇する疾患である.しかし,主だった誘因のないSpigelian herniaは稀である.本症では腹腔鏡を補助的に用いることで原因となるヘルニア門を特定し,正確な診断,有効なヘルニア根治術を行うことができた.文献的考察を加え報告する.
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