Japanese
English
臨床報告
先天性胆道拡張症と鑑別を要した十二指腸重複症の1乳児例
A case of duodenal duplication in an infant mimicking a choledochal cyst
飯田 則利
1
,
藤田 桂子
1,2
Noritoshi HANDA
1
1大分県立病院小児外科
2大川小児科・高砂
キーワード:
十二指腸重複症
,
先天性胆道拡張症
,
小児
,
出生前診断
,
MRCP
Keyword:
十二指腸重複症
,
先天性胆道拡張症
,
小児
,
出生前診断
,
MRCP
pp.914-919
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210825
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要旨
症例は6か月,女児.在胎16週時に肝門部の囊胞性腫瘤を指摘された.出生後の画像検査では肝下面に径4.7 cmの単房性囊胞を認め,胆道シンチグラムでは肝門部に囊状の集積を認めた.また,肝胆道系酵素が軽度高値を示したため先天性胆道拡張症の診断で経過観察した.生後6か月に行ったMRCPでは総胆管に隣接して囊胞が描出され,また超音波検査で囊胞壁の2層構造を認めたため,十二指腸重複症の診断で手術を行った.十二指腸下行脚に径5.5 cmの球状の重複腸管を認め,可及的に切除し共通壁の粘膜抜去・焼灼を行った.十二指腸重複症は稀で術前診断は困難であるが,本症例ではMRCPが先天性胆道拡張症との鑑別に有用であった.
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