図解!成人ヘルニア手術・1 忘れてはならない腹壁解剖と手技のポイント【新連載】
外鼠径ヘルニアに対するBilayer patch法
柵瀨 信太郎
1
Shintaro SAKURAI
1
1聖路加国際病院ヘルニアセンター
pp.756-769
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210787
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■ Bilayer patch法の理念
Bilayer patch法は鼠径管を前方から開き,内鼠径輪あるいは鼠径管後壁のヘルニア門から腹膜前腔に到達し,Underlay patchを横筋筋膜の背側のPosterior spaceに配置することによってヘルニア門だけではなくmyopectineal orificeを背側から被覆する.さらに外腹斜筋腱膜下のAnterior spaceにOnlay patchを配置することによって,鼠径管後壁,内鼠径輪を含む外側三角,さらにそれらの周囲を含む広範囲を前方からも被覆する術式である(図1).
Anterior space,Posterior spaceをどのように作製(剝離)するかがこの術式のポイントである.
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