Japanese
English
臨床報告
甲状腺内副甲状腺腺腫術中操作に起因した甲状腺内再発の1例
A case of intrathyroidal tumor recurrence related to intraoperative dissemination of intrathyroidal parathyroid adenoma cells
和久 利彦
1
,
劔持 雅一
1
,
神原 健
1
,
鷲尾 一浩
1
,
園部 宏
2
Toshihiko WAKU
1
1公立学校共済組合中国中央病院外科
2公立学校共済組合中国中央病院臨床検査科
キーワード:
甲状腺内副甲状腺腺腫
,
異所性副甲状腺腺腫
,
甲状腺内再発
Keyword:
甲状腺内副甲状腺腺腫
,
異所性副甲状腺腺腫
,
甲状腺内再発
pp.633-638
発行日 2015年5月20日
Published Date 2015/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210758
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要旨
症例は64歳,女性.13年前に尿路結石・副甲状腺機能亢進症を伴う甲状腺左葉内副甲状腺腺腫疑いでVANS手術を施行した.核出時,腫瘤損傷をきたした.病理結果は甲状腺内副甲状腺腺腫であった.10年前より当院への受診はなく,副甲状腺機能亢進症を他院で指摘され,当院を再受診した.超音波検査で,甲状腺左葉上極内のみに1.5 cmの低エコー腫瘤を認めた.MIBIシンチでも甲状腺左葉上極内のみに集積が認められた.甲状腺左葉内副甲状腺腺腫再発疑いで甲状腺左葉切除を行ったが,病理結果は初回と同様の所見であった.術後のCa値などは正常値であり,再発は認めていない.慎重な術中操作を行い,腺腫損傷時は10年以上の厳重な経過観察は肝要である.
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