Japanese
English
臨床報告
膵原発悪性リンパ腫の1切除例
A case of resected malignant lymphoma of the pancreas
浅沼 晃三
1
,
栗原 唯生
1
,
佐野 貴之
1
,
井合 哲
1
,
市川 辰夫
1
,
石津 英喜
2
Kozo ASANUMA
1
1埼玉協同病院外科
2埼玉協同病院病理診断科
キーワード:
膵臓
,
悪性リンパ腫
Keyword:
膵臓
,
悪性リンパ腫
pp.499-502
発行日 2015年4月20日
Published Date 2015/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210721
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要旨
患者は44歳,男性.腹痛,黄疸で当院を受診し精査目的に入院した.腹部CT検査で総胆管,膵管の拡張を認め,超音波内視鏡検査にて膵頭部に直径15 mm大,境界明瞭,辺縁不正な低エコー状の腫瘤を認めた.膵頭部癌を疑い,膵頭十二指腸切除術を施行した.術後病理組織所見にて膵内胆管および主膵管さらに周囲の膵実質に高度のリンパ球浸潤を認め,免疫染色にてLCAとL26が陽性であり,悪性リンパ腫(NHL, diffuse large B cell type)と診断した.術後化学療法(R-CHOP,6コース)を行い,術後9年,無再発生存中である.本症例のように積極的に手術を施行し,化学療法を行うことが長期予後の改善につながる可能性があると考えた.
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