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特集 小児外科
小児消化性潰瘍の治療—手術適応と術式の変遷
Treatment of peptic ulcer in children
大沢 義弘
1
,
岩淵 眞
1
,
内山 昌則
1
,
飯沼 泰史
1
,
大谷 哲士
1
,
武藤 輝一
2
,
松原 要一
2
Masahiro OHSAWA
1
1新潟大学医学部附属病院小児外科
2新潟大学医学部附属病院第1外科
pp.1857-1861
発行日 1989年12月20日
Published Date 1989/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210575
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小児の消化性潰瘍は最近増加しているが,実際手術を要する症例やその適応,手術術式の動向はどうであろうか.これらの点につき,新潟県内の手術症例50例(1973〜1987年,19施設)を対象に検討した.その結果,手術症例は13歳以降の男児に多く,発生部位は大部分が十二指腸であった.年次的にシメチジンの登場以後は手術症例数は減少傾向にあり,特に難治性や出血によるものは減少し,反対に穿孔によるものはむしろ増加していた.また,高酸例で狭窄をきたすものも手術適応となった.手術術式は,幽門洞切除兼選択的胃迷切術が減酸効果や術後の発育の面より望ましいと考えられた.
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