Japanese
English
特集 胃・十二指腸潰瘍
手術適応と術式の選択—ストレス潰瘍
Surgical treatment of stress ulcers
松原 要一
1
,
武藤 輝一
1
,
田宮 洋一
1
Yōichi MATSUBARA
1
,
MUTŌ Terukazu
1
,
Yōichi TAMIYA
1
1新潟大学医学部第1外科
pp.1581-1585
発行日 1983年11月20日
Published Date 1983/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208477
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はじめに
脳疾患や肝・胆道疾患などの手術後に見られる消化管出血は,多くが胃・十二指腸の急性粘膜病変からのもので,組織学的に急性潰瘍とよばれ,慢性(いわゆる消化性)潰瘍とは明らかに異なり,いわゆるストレス潰瘍として知られている.予後は原疾患が重篤で潰瘍発生に因果関係のある合併症のあるものが多く,また潰瘍の成因が複雑なこともあつて極めて不良である1-5).すなわち保存的あるいは手術的に止血されても原疾患あるいは合併症で失うことが少なくない.したがつて手術適応の決定は必ずしも容易でないが,ここでは著者らがこれまでに経験した症例の治療成績を紹介し,本症に対する手術適応と術式の選択について最近の考え方を述べたい.
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