Japanese
English
特集 迷切後の諸問題
潰瘍の再発
Recurrences after operation for peptic ulcer
松原 要一
1
,
奈良井 省吾
1
,
若桑 正一
1
,
高桑 一喜
1
,
田宮 洋一
1
,
鰐渕 勉
1
,
松尾 仁之
1
,
武藤 輝一
1
Youichi MATSUBARA
1
1新潟大学医学部第1外科
pp.1703-1708
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207827
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はじめに
慢性胃・十二指腸潰瘍,いわゆる消化性潰瘍に対する外科治療は,主として胃酸分泌を適度に減少させることにあるが,これにはできるだけ潰瘍の再発をおこさせないようにしながら,できるだけ胃機能を温存させ,術後障害を少なくさせることが要求される.そのため最近では,潰瘍を含め幽門側の胃を約2/3切除する広範囲胃切除術(conventional partial gastrectomy,以下,広胃切と略す)だけでなく,潰瘍の位置,胃酸分泌能,成因など各症例の条件に応じて迷走神経切離術(vagotomy,以下,迷切と略す)が小範囲の胃切除術との併用ないし単独で施行されるようになつた.しかし迷切は胃機能を温存した分だけ潰瘍再発の危険が大きいわけで,その適応と術式について今後も検討しなければならないと思われる.
ここでは著者らの教室の各種手術成績を述べ,迷切の適応について再発の面から検討を加えたい.
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