特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
III 消化管
5.潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎の外科的治療—適応と術式の選択
五戸 達雄
1
,
吉雄 敏文
1
1東邦大第1外科
pp.1680-1682
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205059
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潰瘍性大腸炎の治療法は本症の原因がまだ解明されていないために,保存的療法には決定的なものはなぐ,外科的には病巣を含めた広範大腸切除以外に方法がないのが現状である.保存的には多くの病例において完治することなく再燃と寛解を繰り返し,そのうちあるものは外科的に病巣を切除するという結果になる.しかし,外科的に切除しても,大腸全別除以外の病巣のみの切除では,この疾病より完全に解放されるとは限らないというまことにやっかいな病気である.残存結腸や直腸に再発し,再び保存的療法を繰り返したり,再手術により大腸全別除を行なう結果となることが多い.したがって,外科的治療法もその適応や術式についていろいろな方法が行なわれており,これらについての現時点での考え方を筆者らの経験とともに若干の検討を加えて報告する.
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