Japanese
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特集 胃癌治療の最近の話題
胃癌肝転移の切除および動注療法の効果
The effect of hepatectomy and arterial infusion chemotherapy for gastric cancer patients with liver metastases
北村 正次
1
,
荒井 邦佳
1
,
吉川 時弘
1
,
神前 五郎
1
Masatsugu KITAMURA
1
1東京都立駒込病院外科
pp.797-804
発行日 1989年6月20日
Published Date 1989/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210378
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胃癌1,880例のうち手術時肝転移が認められたⅢ例(5.9%)を対象として,肝切除および動注療法の成績とその意義について検討した.
肝切除はH18例,H21例の計9例に行われたが,2年以上の生存例を認めなかった.再発形式は6例が肝再発であり,H1といえども転移巣は潜在的に多発性であることを示しており,術中エコーによる小病巣探査が重要と考えられた.胃切除・動注(+)群の予後は胃切除・動注(−)群よりやや良好であった.また胃非切除・動注(+)群の予後は胃非切除・動注(−)群より有意に良好であった(P<0.01).したがって胃癌肝転移の治療法としては,胃原発巣には根治的切除を可及的に行い,特にH1に対しては肝切除を行い,同時に肝動脈にカテーテルを挿入しAngiotensin IIあるいはDSM等を併用するなど,効果増強を目的とした投与方法の工夫が必要と考えられた.
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