特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
消化器疾患
無症候性胆石症・胆囊ポリープ
安部井 誠人
1
,
福田 邦明
1
,
兵頭 一之介
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科消化器内科
pp.206-208
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101512
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胆石症と胆囊ポリープは,今日,腹部超音波検査(US)により高率に発見されている.胆石症は臨床的にQOLと予後の異なる5群に分類できる.そのうち,無症候性胆石症はQOLと生命予後が障害されていないため,原則無治療でよい.例外的に胆囊癌の高危険群では胆囊摘出術が推奨される.胆囊ポリープはUSによる大きさ,個数,エコー輝度,表面性状などから,コレステロールポリープ(CP)と腫瘍性病変(腺腫,癌)を鑑別する.大部分を占める前者は経過観察でよいが,癌や腺腫の可能性がある場合は,超音波内視鏡(EUS)などの精査を行い,胆囊摘出術を考慮する.
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