Japanese
English
特集 直腸癌の手術
自律神経温存手術の手技と成績
Operative method and results of autonomic nerve-preservation for the rectal carcinoma
福島 恒男
1
,
大木 繁男
1
,
大見 良裕
1
,
池 秀之
1
,
江口 和哉
1
,
土屋 周二
1
Tsuneo FUKUSHIMA
1
1横浜市立大学医学部第2外科
pp.1887-1891
発行日 1988年12月20日
Published Date 1988/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210237
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直腸癌の手術に際して骨盤内自律神経が損傷されると,術後に高率に排尿・性機能障害が発生してくる.膀胱,前立腺,精嚢腺などへ分布する交感,副交感神経の走行と,これらを温存する方法を述べた.当外科の成績では,直腸癌の壁深達度がss,a1までのものやリンパ節転移陰性例では拡大手術と比較して差がなかったが,中分化腺癌は高分化腺癌に比べて局所再発が高いので本手術の適応に関して注意を要する.本手術の結果,排尿障害は12.9%,勃起障害は14.3%,射精障害は17.9%と,拡大郭清や通常郭清に比べて,これらの機能障害の発生頻度は低率であった.
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