目で見る外科標準術式・22
直腸癌に対する自律神経温存手術
榎本 雅之
1
,
樋口 哲郎
1
,
林 哲二
1
,
杉原 健一
1
Masayuki ENOMOTO
1
1東京医科歯科大学消化機能再建学
pp.1363-1368
発行日 2001年10月20日
Published Date 2001/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905323
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はじめに
直腸癌の治療において骨盤腔内の局所再発およびリンパ節再発を減少させる目的で側方郭清を含む拡大リンパ節郭清が導入され,その効果も認められた1).しかし,局所再発およびリンパ節再発は減少しても生存率にはさほど反映されず,一方,自律神経系を切除するために生じる排尿・性機能障害が手術後の患者のQOLを低下させることが問題となってきた2).そこで,進行度に応じて自律神経を温存する手術が導入され,広く行われるようになってきた.
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