Japanese
English
特集 Drug Delivery Systemを利用した癌治療
マイクロカプセルを用いたターゲティング療法
Targeted chemotherapy with microencapsulated anticancer drugs
加藤 哲郎
1
,
佐藤 一成
1
,
阿部 良悦
1
Tetsuro KATO
1
,
Kazunari SATO
1
,
Ryoetsu ABE
1
1秋田大学医学部泌尿器科
pp.1741-1747
発行日 1988年11月20日
Published Date 1988/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210212
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マイクロカプセル化抗癌剤(MC)の動注法は細動脈塞栓を介したターゲティング療法であり,従来の動注療法に比して明らかに高い治療効率をもたらすことが実験的・臨床的に示されている.本法は選択的動脈カテーテル法が可能な各種腫瘍を治療対象とすることができ,1978〜1986年の集計では759症例に適用された.治療回数は1〜3回(症例の70%で1回),91%の症例でMMC-mcが使用された.全体の奏効率(CR+PR)は25%であったが,40cm2以下の腫瘍では36%,前立腺癌と膀胱癌では56〜57%であった.重篤な合併症は稀で,安全性は高いとみなされた.肝癌,腎癌,膀胱癌において,本法単独または他療法との併用による延命が示唆された.
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