特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
肝臓
亜区域描出法(色素による),支配(栄養)門脈の発見,処理法,切除
高山 忠利
1
,
幕内 雅敏
1
Tadatoshi TAKAYAMA
1
,
Masatoshi MAKUUCHI
1
1国立がんセンター病院外科
pp.851-853
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210051
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肝硬変合併肝細胞癌に対する肝切除範囲の安全限界は個々の症例の肝予備能力に大きく依存し,術後における肝機能の十分な温存と広範囲切除によらねば期待できなかった根治性とは従来は二律背反の事象であった.ここに,両者の要求を同時に満足すべく考案された肝切除法が,幕内による系統的亜区域切除術であり,これは超音波の術中導入によってはじめて可能となった術式である.本法は,根治性に立脚した合理的縮小手術といえ,現在では既に肝硬変症例に対する基本術式となっている.以下,具体的な手術手技の要点について簡述する.
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