特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
胃・十二指腸
食道浸潤噴門癌の胸腹連続斜切開
掛川 暉夫
1
,
橋本 謙
1
Teruo KAKEGAWA
1
,
Ken HASHIMOTO
1
1久留米大学医学部第1外科
pp.756-758
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210018
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食道浸潤噴門癌に対する手術的アプローチは,どの術式が最も良視野下でリンパ節郭清,切除および再建が行いうるかを第一に考え選択されるべきものと考えている.教室で過去10年間に経験した食道浸潤胃癌86例を1975〜1980年までの前期と1980〜1985年までの後期に分けてアプローチ選択の変遷をみると,開胸開腹例は前期の64%に比べ後期では83%と極端に増加しており,それに伴い治癒切除率も47%から59%に向上している.本稿では,われわれが常用している胸腹連続斜切開の術式を紹介するとともに,横隔膜浸潤ないしは転移例に対する広範囲横隔膜合併切除術とその再建法について述べる.
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