特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
食道
術後吻合部狭窄の手術的修復
磯野 可一
1
,
碓井 貞仁
1
Kaichi ISONO
1
,
Sadahito USUI
1
1千葉大学医学部第2外科
pp.741-743
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210013
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食道手術後の吻合部通過障害は挙上胃管の蠕動不良,残胃のアトニー,自律神経異常などの機能的原因でも起こりうるが,手術的修復を必要とする高度の通過障害は縫合不全に起因する二次性の瘢痕狭窄,癒着による捻転,屈曲など器質的原因によるものが多い.
狭窄部の内視鏡下切開拡大術やブジールングは,狭窄に対する治療として極めてすぐれており,筆者はかなり高度な狭窄例であってもfirst choiceは内視鏡としている.最近18年間の胸部食道癌切除例750例中,狭窄のため再手術を施行した例は3例に過ぎないが,本稿ではそのテクニックとポイントについて述べる.
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