Japanese
English
外科医の工夫
Silicone製balloon catheterをもちいた選択的術中胆管造影法
Selective, operative cholangiography through a silicone balloon catheter
木下 博明
1
,
松岡 修二
1
,
井上 直
1
,
李 東雨
1
,
鈴木 範男
1
,
長田 栄一
1
,
村松 秀幸
1
,
井川 澄人
1
,
広橋 一裕
1
,
成山 多喜男
1
,
酒井 克治
1
Hiroaki KINOSHITA
1
1大阪市立大学医学部第2外科
pp.1837-1839
発行日 1982年12月20日
Published Date 1982/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208198
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はじめに
胆道系は,その解剖学的特性のために手術時でも胆嚢および一部の肝外胆管をのぞき病変を直視し難く,しかも先天性異常も少なくない.したがつて胆道手術はともすれば盲目的操作に陥りやすく,病変の遺残や副損傷を来す危惧がある.そこでこれらを解決する手段としてMirizzi1)によつて術中胆道造影法が考案され,胆石症手術に欠かせない検査として,現在多くの施設で慣例的に行われている2-4).
しかしこれまでの方法は胆嚢管を経て総胆管内に挿入されたビニール管あるいはポリエチレン管から行われるため,肝内胆管とくに左外側技の描出が不十分になりがちであつた.そこで著者らは胆嚢管より挿入可能なsilicone製balloon catheterを試作し,これをもちいて術中胆道造影を行つたところ,胆石症における胆管病変の術中診断にきわめて有用であつたので,ここに報告する.
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